2026年4月17日

毎日しっかり歯磨きをしているのに、歯の黄ばみや茶色い汚れが気になることはありませんか?それは「ステイン(着色)」と呼ばれるもので、虫歯とは別の原因で歯の見た目に影響を与えます。
今回は、ステインがどのようにして歯に付着するのか、その原因と対策について分かりやすく解説します。
ステインの正体とは?
ステインとは、飲食物や嗜好品に含まれる色素が歯の表面に付着したものです。歯そのものの色が変わるわけではなく、歯の表面に汚れが蓄積している状態です。そのため、適切なケアを行えば除去することが可能です。
ステインがつく仕組み「ペリクル」とは
歯の表面は一見ツルツルしていますが、実は「ペリクル」と呼ばれる無色透明で非常に薄いタンパク質の膜で覆われています。このペリクルは唾液由来の成分でできており、歯を保護する役割を持っています。
しかし、このペリクルには飲食物に含まれる色素成分が結びつきやすい性質があります。
特にポリフェノールやタールなどの成分が付着すると、それが蓄積し、ステインとして目に見えるようになっていきます。
これが、歯に着色が起こる主な原因です。
ステインがつきやすい飲食物
私達は日常生活の中で、知らず知らずのうちにステインの原因となるものを摂取しています。
特に以下のようなものは注意が必要です。
・ポリフェノールを多く含むもの
コーヒー、紅茶、赤ワイン、チョコレートなどは、ポリフェノールが豊富で着色しやすい特徴があります。
・色の濃い食品/飲料
カレー、ソース、しょうゆ、コーラなどは色素が強く、歯に色が残りやすい傾向があります。
・酸性の強いもの
柑橘類や炭酸飲料などは、歯の表面をわずかに荒らし、色素が付着しやすい状態を作ります。
見落としがちな食品にも注意
ステインの原因はコーヒーやタバコだけではありません。
健康に良いとされる食品の中にも、着色の原因となる成分が含まれています。
例えば、ベリー系のフルーツに含まれる「アントシアニン」は非常に色が濃く、歯に付着しやすい性質があります。また、大豆製品に含まれる「イソフラボン」も同様にペリクルと結びつきやすく、ステインの原因となることがあります。
健康のために取り入れている食品でも、摂取後のケアが重要です。
生活習慣もステインの原因に
実は、飲食物以外にもステインをつきやすくする要因があります。その一つが「口呼吸」です。
口呼吸の習慣があると、口の中が乾燥しやすくなり、唾液による自浄作用が低下します。その結果、歯の表面に汚れが残りやすくなり、歯垢や歯石と同様にステインも付着しやすくなります。
無意識のうちに口呼吸になっている方も多いため、気になる方は一度チェックしてみるとよいでしょう。
ステインを防ぐためのポイント
日常生活でできる対策として、以下を意識してみましょう。
・着色しやすい飲食物を摂取した後は水で口をゆすぐ
・こまめに歯磨きを行う
・唾液の分泌を促すためによく噛む習慣をつける
・口呼吸を改善し、口腔内の乾燥を防ぐ
ちょっとした意識で、ステインの付着を予防することができます。
気になる着色は歯科医院でのケアを
一度付着してしまったステインは、通常の歯磨きだけでは完全に落とすことが難しい場合があります。そのような場合には、歯科医院での専門的なクリーニングがおすすめです。
当院では、専用の歯面清掃器具「エアフロー」を使用したクリーニングを行っています。微細なパウダーを吹き付けることで、歯を傷つけることなく効率的にステインを除去することが可能です。
歯の着色が気になる方は、お気軽にご相談ください。
まとめ
ステインは、歯の表面を覆うペリクルにポリフェノールやタールなどの成分が結びつくことで付着します。日々の飲食や生活習慣が大きく関わっているため、原因を理解し、適切なケアを行うことが大切です。
見た目の美しさだけでなく、お口の健康を保つためにも、定期的なメンテナンスを心がけましょう。
監修:永井歯科医院 院長 永井 太一