2026年2月27日

マウスピースと一言でいっても、その種類や目的はさまざまです。歯ぎしり対策から睡眠時無呼吸症候群の治療、スポーツ時のケガ予防、さらには矯正治療まで、用途によって構造や素材、費用も異なります。
今回は、歯科医院で取り扱う代表的なマウスピースの種類と特徴について詳しくご紹介します。ご自身に合ったマウスピース選びの参考にしてください。
ナイトガード|歯ぎしり・食いしばりから歯を守るマウスピース
ナイトガードは、主に夜間の歯ぎしり(ブラキシズム)や食いしばりから歯や顎を守るためのマウスピースです。就寝中は無意識に強い力が加わるため、歯のすり減りや欠け、詰め物・被せ物の破損、顎関節への負担などが起こることがあります。
ナイトガードを装着することで、
・歯の摩耗を防ぐ
・顎関節への負担を軽減する
・知覚過敏の悪化を防ぐ
・被せ物や詰め物の破損を予防する
といった効果が期待できます。
素材には「ソフトタイプ」と「ハードタイプ」があり、症状や噛む力の強さによって選択します。ソフトタイプは違和感が少なく初めての方におすすめですが、強い食いしばりがある場合は耐久性の高いハードタイプが適していることもあります。
スリープスプリント|睡眠時無呼吸症候群の治療用マウスピース
スリープスプリントは、睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療に用いられるマウスピースです。下顎を前方に固定することで気道を広げ、いびきや無呼吸の軽減を目的としています。
睡眠中に舌や下顎が後方へ下がると気道が狭くなり、いびきや無呼吸が起こります。スリープスプリントは下顎を少し前に出した状態で固定することで、空気の通り道を確保します。
主なメリットは、
・いびきの軽減
・無呼吸の改善
・CPAP※が苦手な方でも使用しやすい
などが挙げられます。
スリープスプリントは医科との連携が必要な治療であり、診断のうえで保険適用となる場合もあります。市販のマウスピースとは異なり、歯科医院で精密に型取りをして作製することが重要です。
※CPAP(持続陽圧呼吸療法):就寝中に専用マスクから一定の空気圧を送り、気道を広げて無呼吸を防ぐ治療法。
中等度〜重度の睡眠時無呼吸症候群に対して広く行われている。
スポーツ用マウスピース|衝撃や外傷から歯を守る
スポーツ用マウスピース(マウスガード)は、運動中の衝撃や転倒、接触による外傷から歯や顎を守る装置です。ラグビーやボクシングなどのコンタクトスポーツはもちろん、バスケットボールやサッカーなどでも装着が推奨されています。
主な役割は、
・歯の破折や脱臼の予防
・唇や頬の裂傷防止
・強い食いしばりによる歯への負担軽減
・相手を傷つけることの防止
です。
既製品も市販されていますが、歯科医院で作製するオーダーメイドタイプは適合が良く、呼吸や発音のしやすさにも優れています。競技の種類や年齢によって厚みや素材を調整することが可能です。
矯正用マウスピース|歯を動かす・固定する装置
矯正用マウスピースには、大きく分けて「歯を動かすタイプ」と「動かした歯を固定するタイプ(リテーナー)」があります。
透明なマウスピース型矯正装置は、段階的に形の異なる装置を交換しながら歯を少しずつ移動させていきます。目立ちにくく取り外しが可能なため、近年人気の矯正方法です。
一方、矯正治療後には歯が元の位置に戻ろうとする「後戻り」を防ぐため、保定装置(リテーナー)を使用します。これもマウスピース型の装置が一般的です。
矯正用マウスピースは精密な設計が必要であり、患者さまごとの歯並びに合わせて作製されます。
マウスピースの種類による素材・費用の違い
マウスピースは用途によって、
・柔らかさ
・厚み
・設計構造
・保険適用の有無
が異なります。
例えば、ナイトガードやスリープスプリントは保険適用になるケースがありますが、スポーツ用や矯正用は自費診療となることが一般的です。症状や目的に応じて最適なものを選ぶことが大切です。
まとめ|目的に合ったマウスピースを選びましょう
マウスピースは見た目が似ていても、役割はまったく異なります。
歯ぎしり対策 → ナイトガード
いびき・無呼吸 → スリープスプリント
スポーツ時の保護 → スポーツ用マウスピース
歯並び改善 → 矯正用マウスピース
お悩みの内容に合わせて、適切な種類を選ぶことが大切です。
気になる症状がある方は、ぜひ一度ときわ台駅前永井歯科医院にご相談ください。
症状やライフスタイルに合わせて最適な装置をご提案いたします。
監修:永井歯科医院 院長 永井 太一